フィッシャーの馬力 フィッシャー社はプロセスシステムで ドイツ生産拠点に競争力をつける
フィッシャーグループの社員はこの7年来フィッシャープロセスシステム(fPS)を実践している。「このfPSシステムという語から馬力*を連想する人がいたらあながち間違っていません。このシステムは弊社に力をつけるからです。」 また、オーナーで経営最高責任者のクラウス・フィッシャーは語る。「この業界で弊社は世界一になりたい。しかし、景気情勢や政治的諸制約の状況などを窺っていたのではこの目的は達せられません。我々自身がイニシアチブを取って、もっと早く、もっとフレキシブルにならなければならない。」そのために、フィッシャープロセスシステムを徹頭徹尾、終始一貫して実践している。 フィッシャープロセスシステムとは「当たらず触らずのファジーな哲学」ではなく、顧客のニーズや要望が生産と販売の最も重要な基準となる、と非常に具体的な意味を持っている。「我々はムダを避けています。その例として過剰生産や過剰在庫量があります。この分はお客さんが払ってくれませんから。弊社のプロセスはお客さんからの要請に対応して処理しています。」とクラウス・フィッシャー。この面で「目を見張るべき進歩」があったことは、この創業記念の年に向けて特別喜ばしいことだ。 最近、クラウス・フィッシャー名誉教授には「シュヴァーベンの日本人」と言う異称がある。実際、フィッシャーも従業員も、その生産方式が世界的にモデルアプローチとされているトヨタから多くを学んできた。「しかしトヨタの真似をするのではなく理解することが大事」と考えるフィッシャーの成果はフィッシャープロセスシステムの誕生となった。
フィッシャープロセスシステムの4大原理: • 継続的な改善:全従業員が多くの小さな改善により工程の改善と質の向上 を目指すよう促される。間違いはチャンスとして理解し、実現不可能な100 パーセントの解決策を待つのではなく、80パーセントの解決策でも即時実 践することが望ましい。 • ジャストインタイム原理:例えば、生産過程で機械の装備変更時間を短縮 すれば少数生産の頻度の増加につながり、それがまた、顧客のニーズに柔 軟に反応することにもつながる。 • パワフルなプロセス:標準工程は作業工程を効率化し、フォローしやすい コード番号で間違いや誤差の発見が容易になり早くなる。それがまた、よ り大きなトラブルの防止につながる。 • 行動能力のある従業員:従業員の作業現場における秩序と清潔さも大事だ が、もう一方で、課された任務を遂行でき、需要に即応できる専門知識を 持っている、という従業員の有能性も尊重される。
いずれにせよフィッシャーグループは機械設備より人間の方を信頼している。 「ロボットを動員した方が良い領域もありますが、弊社の生産システムは柔軟性ということに最大限まで適合させてあります。ですから弊社は何をおいても従業員に投資するのです。勿論、彼ら自身、優れた訓練を受けていて、新しい課題に応ずるための資格を取ろうという野心がないといけません。」とクラウス・フィッシャーは語る。
* “PS“ はドイツ語で“Pferdestärke“「馬力」のこと。 |